2019年1月13日日曜日

カッスーが居なくて 機動隊の暴力標的はジレ・ジョンヌだったことが露わに

(パリ=飛田正夫 /パリ時‎dimanche ‎13 ‎janvier ‎2019 01:25)12日、黄色いチョッキ(ジレ・ジョンヌ)運動は昨年に引き続き第9回目の土曜デモをフランス各地で開催したが、今回は前回を超える盛り上がりを見せた。カッスーが姿を出さなかった為に、盾やコンボウを振り回し危険な手榴弾や催涙ガスを投げる警察の姿が浮き彫りにされてしまった。ジレ・ジョンヌを政府警察暴力の標的となっていたことが今回は実に明快に露呈された。これまでのデモではカッスーと呼ばれる破壊・略奪集団がジレ・ジョンヌのデモに混入していて警察は彼らを取り締まるという名目でこの黄色いチョッキ(ジレ・ジョンヌ)運動を制止しようとしてきている。しかしカッスーが姿を出さなかった今回は、カッスーがいない民主デモに対して放水車やフラッシュボール、ヨーロッパでは許されていない手榴弾を使用している。これは古代闘技場に放たれた猛獣群が無防備な市民達を追い回している姿に見えた。パリの海抜70メートルほどの小高い丘の上に立つ凱旋門の周囲を黄色いチョッキの人々はぐるぐると近代兵器の武器を構えた機動隊に追い回されていた。しかし機動隊の使う手榴弾でもって既に海外県のデモなどでも死者や片腕を無くした事件が起きていて、そのデモ参加者への使用が問題視されていた。カスタニア内相の考えはこの手榴弾よりも危険でないものを購入すると発言したが、現在まだ有るストックを使い果たした後だと、全く驚かされる返答をしている。そこには市民の安全を守るためにまたデモを安全に進行させるために機動隊が沿道に立つのだという基本的な人権の思想が全然感じられないわけだ。黄色いチョッキ(ジレ・ジョンヌ)運動側ではマクロンの辞任を迫っていてこれが達成されるまでこの土曜集会デモは続けるというから、このような考えが政府にある限りきっと大きな事件が起きるだろう。
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【参考記事】
https://www.youtube.com/watch?v=ichF3EBE7oE

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