黄色いチョッキのシンボル、ロドリゲス氏が警察の狙い放つ手榴弾で右目を失明

（パリ＝飛田正夫‎／パリ時間‎dimanche ‎27 ‎janvier ‎2019　05:00:30）26日フランスの全土で黄色いチョッキ運動の土曜集会デモが第11回目を数えて開催され、黄色いチョッキ運動のイルドフランス地方の主要な牽引者の一人であるジェローム・ロドリゲス（Jérôme Rodrigues）氏がパリのバスチーユ広場の集会デモで、16時30分頃に警察の狙い放った手榴弾LBD40 が原因で右目を失明したと今のところは見られている。ロドリゲス氏は自分のカメラでもって、警察の投下物で目を狙い撃たれる瞬間を撮影していて、これを病院から自分のインターネット・サイトに投稿してる。https://www.lci.fr/social/qui-est-jerome-rodrigues-le-gilet-jaune-blesse-a-l-oeil-place-de-la-bastille-en-plein-facebook-live-2111258.html

黄色いチョッキ運動の発起人の一人である口元にチックを持つので有名なエリック・ドゥルエ（Éric Drouet）氏はこの事件を重く見て、運動の同朋でもある穏健なデモを行っているロドリゲス氏を擁護している。目下警察を取り締まる警察（IGPN）が取り調べに入った。この警察・機動隊を指揮しているクリストフ・カスタニア内相の責任も問われている。

今回のデモを前に、特にこれまで警察側による危険な催涙ガスや手榴弾、ゴム弾の使用で片腕を失った人は7人を数え負傷した者は黄色いチョッキ運動以外の通行人などもいて数百人に上っている。警察や機動隊側でも既にニヵ月に渡る黄色いチョッキ運動デモとの休みない闘いを繰り広げさせられていて、精神的にも肉体的にも疲労が出ている模様だ。すでに今年になって警察・機動隊側に11人もの自殺が出ている。二日に一人の割合だと警察組合の代表がテレビで漏らすほどだ。
政府スポークスマンのベンジャマン・グリボーは、機動隊・警察は模範的なこれらの武器を使用するように発言していた。またこの第11回目の黄色いチョッキ運動デモを前に、催涙ガス、手榴弾やゴム弾の使用を禁止しようという動きがあった。しかし、カスタニア内相には正当防衛として使用できるという観点かあるようで、この使用を監視用カメラで撃つ所を撮影するという条件で最終的にこれが認められてしまっている。これは警察や機動隊が告訴された場合に、それに反撃する為の証拠を残すためだと一部のテレビでは報道されている。そしてこの録画フィルムを誰が見る権限があるのかとの疑問があり不明なところがあると指摘されている。
フランスのマクロン大統領は軍隊や警察の支援を最近特に心掛けていて、これまでの発言でもフランスの最後の砦は軍隊にあると、更に軍隊に頼みをかけているところがある。マクロンの側近中の側近であったアレクサンドル・ベナラの5月1日の警察パラレル疑惑行為もあって、これが非常な危険を伴った事態に展開しかねない危惧も残る。


【参考記事】
http://www.leparisien.fr/faits-divers/jerome-rodrigues-figure-des-gilets-jaunes-blesse-a-un-oeil-apres-un-jet-de-grenade-26-01-2019-7997487.php
https://www.liberation.fr/france/2019/01/26/jerome-rodrigues-figure-des-gilets-jaunes-gravement-blesse-a-l-oeil-a-paris_1705640
https://www.lci.fr/social/qui-est-jerome-rodrigues-le-gilet-jaune-blesse-a-l-oeil-place-de-la-bastille-en-plein-facebook-live-2111258.html
https://www.mediapart.fr/journal/france/260119/un-leader-des-gilets-jaunes-touche-l-oeil

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