(パリ=飛田正夫/日本時2019-04-25)フランスの警察暴力が騒がれている中でその裏腹な反応なのかはわからないが、4月18日の2人の警官自殺を数えると28人の警察が今年だけで自殺していることになると報道された。黄色いチョッキ(ジレ・ジョンヌ)運動デモとの関係がそこにあるのかは明解にはわからない。しかしこの運動が始まって警察の放つフラッシュボール(LBD)で既にこの4カ月間で目を失った人は22人、片手を失った人は5人を数える。警察がこの危険なLBDで狙い打ちしているために、狙ってはならない頭を狙われた人が120人以上を数えていると報道されている。自殺には悲しみや苦しみ、不安や絶望の心理状態がそこに伴うが、そのような感情はそれ自体は人間である証拠でもある。しかし昨今の警察の仕事にそのような自殺を引き起こす状況の悪化が増大化して自殺へと飛躍させる何ものかが起きているのであろうか。
マクロン仏大統領の低所得者への増税と金持ちへの税金控除の政治に抗議する黄色いチョッキ(ジレ・ジョンヌ)運動は、しばしばカッスーと呼ばれる破壊行動を目的にした極右翼や極左翼の団体が雪崩れ込んでいて警官と衝突する。今では警察官はカッスーを取り締まるのに心身ともに疲れ切っているという。早くこの様な仕事をやめにして出来ることならば田舎で静かに家族たちと暮らしたいと考えている人は多いという。
黄色いチョッキ運動デモもカッスーも見分けがつかない状態でこれらに対峙することを余儀なくされている警察官は、良心的な目で人に手榴弾を放ちLBDで狙い打ちする事に、人間としてまた親として疑問を持っているのは確かだ。
しばしば黄色いチョッキ(ジレ・ジョンヌ)運動では警察ヘルメットや棍棒や防具で身を固めた警察隊を前に、あなた達にも子供がいて妻がいるでしょうと糾されてきた。それが人間としての警察と人間の権利であるデモをする黄色いチョッキの人々とを街頭で戦闘に掻き立たせ対峙させているわけだ。
警察官は黄色いチョッキを傷つけたりしたいとは本心からは思ってないだろう。上官の命令で動くことを機械的なロボットの作業として家族や妻子をわすれてLBDを撃っているのかも知れない。しかし自殺が起こるということは彼らが人間を捨ててない証拠でもあるのだろう。第23回目の4月20日の黄色いチョッキ(ジレ・ジョンヌ)運動のデモでは、警察の自殺を呼び掛けるスローガンがあったがこれは警察官の心理的苦しみの状況を突いたもので、人間の弱さにLBDを撃ち込んだようなもので、これはやってはいけないしあってはならないことだった。
(キーワード 自殺 警察,黄色いチョッキ,人間,)
最終編集12:09:13
【参考記事】
https://www.20minutes.fr/faits_divers/2502879-20190423-pourquoi-suicidez-adresse-policiers-peut-etre-qualifie-provocation-suicide
https://www.20minutes.fr/paris/2500599-20190419-vague-suicides-police-malheureusement-suicider-solution-ceinture
http://www.leparisien.fr/faits-divers/un-gilet-jaune-sera-juge-pour-une-affiche-appelant-au-suicide-des-policiers-23-04-2019-8058831.php
https://www.lemonde.fr/societe/article/2019/04/18/apres-le-suicide-de-deux-policiers-une-intersyndicale-appelle-a-des-rassemblements_5452239_3224.html
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