マクロンの側近ベナラの金庫箱 仏首相護衛官チョクリが持ち去った人物 リベラション紙が暴露

（パリ＝飛田正夫　／パリ時‎vendredi ‎15 ‎février ‎2019　10:47）●フランスの左派系新聞リベラション紙は2月14日、チョクリ・ワクリムという人物がベナラの家宅捜査が始まる前に連絡を受けベナラの家にあった金庫箱を持ち去った人物でベナラの友人だと暴露した。チャックリはこのリベラション紙の指摘を否定している。●先週2月初めのインターネット新聞メディア・パートの暴露では、ロシアのプーチンの要人で大富豪のイスカンダデル・マクドモドヴ（Iskander Makhmoudov）と仏安全警備保障会社との間の護衛契約を、まだ仏大統領側近を解任されてなかったアレクサンドル・ベナラが中間交渉に入って行ったことが分かりこれが大問題になっていた。これが暴露されたのは、この録音テープを入手した「メデアパート」も情報提供者の名前は警察側の要請でも明かしてない。テープの中味はベナラの友人でベナラをエリゼ大統領官邸に就職斡旋した元マクロンのマルシェ（LREM）党員ヴァンサン・クラス（Vincent Crase）警部とベナラ自身との会話となっている。パリ市内のアレクサンドル・ベナラの妻のマリー・エロディ・ポワトー（Marie-Elodie Poitout）さん宅でなされた。何者かによって仕掛けられた盗聴器に録音されていたテープの中にこの、チョクリ・ワクリム（Chokri Wakrim）という人物がロシア大富豪との契約事件に関係していたことがわかった。このチョクリ・ワクリムはベナラの友人でマクロンの仏首相官邸護衛官であった。しかしチョクリは先週2月9日にひそかに解任されていた。

ベナラ事件の責任で 「マルシェ」党の思想的創設者イスマイル仏大統領特別諮問官が解任

（パリ＝飛田正夫　／パリ時　‎mardi ‎12 ‎février ‎2019　08:50）昨日11日マクロン最側近でマクロンの政治母胎マルシェ（En Marche）党の思想的な創設者とされるイスマイル・エミリアン大統領特別諮問官が解任されている。イスマイルは5月1日のベナラ暴力事件の映像フィルムをいち早く手に入れ既に不正に警察から入手してマクロンを守るためにベナラ対策の材料に供そうとした人であった。ルモンド紙がこのベナラ暴力事件の映像フィルを9月に流し一般にこの事件の存在が知られるまで、エリゼ大統領官邸では事件を知りながら隠していたわけだ。

プーチンの支配権力者2人とマクロンのベナラが取引3億円 「メデアパート」が暴露

（パリ＝飛田正夫　／パリ時　‎mardi ‎12 ‎février ‎2019　08:45）マクロン政府内でマクロンの私的ガードマンをやっていたアレクサンドル・ベナラがプーチン政権の支配権力者2人と、総額3億円に登る警備保障会社ヴェルーズ（Velours）との仲介交渉を担当し契約を結んでいたことをがインターネット新聞の「メディア・パート」によって再度暴露された。このことは、昨年5月1日事件以来のベナラ問題を糾す1月21日の「上院議員ベナラ法律諮問委員会」でも、「メデアパート」が プーチン政権の支配権力者イスカンディ・マクムドフ(Iskander Makhmudov)のことを一部明かしていたために、ベナラはこの事件を「上院法律諮問委員会」でも質問されていたのだが、全面的にそんなロシア人の名前は知らない。そんな契約に何の貢献もしていないとベナラは片手を挙げて嘘の証言をしないと宣誓しながらも、実は嘘をついていたことが明らかになった。●「メデアパート」は今回新たなプーチン側近のもう一人の大物で、ロシア首相の安全警備責任者でもありロシア警察隊の特警メンバーも経験していたチャックリ・ワクリム（Chokri Wakrim）がベナラを介して警備保障会社ヴェルーズ（Velours）と2017年12月に安全警備契約を結んでいることを暴いた。フランスの財政担当検事は、汚職容疑で調査に入ったと8日に話している。ベナラはこの契約の交渉には二三度、警部のヴァンサン・クラウスと共に参加していたことが、11日のテレビBFMに出演した元警察官で警備保障会社ヴェルーズ（Velours）社長ジャンモーリス・ベルナール（Jean-Maurice Bernard）の発言で証言されている。

暴露のできる「メデアパート」と やる気のあるジャーナリスト達

フランスの国営放送フランス・アンフォは国営テレビほどはひどくありませんが、夜と昼の放送が担当者のせいもあってか異なることがあるのです。深夜は視聴者が少ないためにここで事件の一端を報道しておけば国営の義務は達成させらたということなのでしょう。●昔しモデム議長のフランソワ・バイヨーが国営放送には大事な事件は総て報道する義務があるので必ずどこかで報じられると語ったのを思い出します。ですから国営ラジオのフランス・アンフォが短く一言でも深夜に話せばそれで一応報道は済んだという曲解した考え方もあるようなのです。●新聞ではインターネット新聞の「メディア・パート」がいろいろ調べてこのベナラとフランスのソローニュ地方にシャトーを持ちモナコに妻と子供を住まわせるプーチン側近の大富豪マルム・ドッフの資金洗浄関係を書いたのをフランスの左派系新聞リベラション紙が引いていて、今の所は他の報道は余り新しい報道はないようです。●やる気の問題といえば、ジャーナリストが国家の警察権力に脅かされる場面が多くマクロン政府になってから起こっています。数日前にはパリの検事と重犯罪担当警察2人がインターネット新聞の「メディア・パート」にやって来て、家宅捜査を要請しました。マクロン政権の取り巻きで起訴になったベナラが会ってはならないことになっている警部のヴァンサン・クルーズに密かにパリ市内で会合していた時の録音テープを探しにメデアパートにやってきたようです。編集部はこれに情報機密はメディアの義務で守らなければならないとして、断固として警察側の誤りを糾しました。結局、家宅捜査は出来なかったのです。●この録音テープにはアレクサンドル・ベナラとそのコンビであるヴァンサン・クルーズとの間には、解任されたベナラがいまもなおマクロンが信頼を寄せているという話が交わされているのです。またこのテープにはベナラがプーチン側近との間に取り交わしたロシア・ギャングからモナコ国にいる婦人と子供を守る契約があったようで、実際この報酬として多額の金をベナラは受け取っていることがわかっています。これはメデアパートの暴露記事で、やはりやる気のあるジャーナリストたちがいるということです。

空爆で、仏戦闘機ミラージュがチャドの大統領を擁護

（パリ＝飛田正夫　／パリ時　‎vendredi ‎8 ‎février ‎2019　08:05）チャド北東部をリビア側から略奪兵入植者集団が重装備で侵入してきた。これをフランス・チャド連合部隊がこれ等がチャド国内を不安定にさせるものとして先週末から攻撃していた。フランスは、チャドのイデリス・デエビィ（Idriss Déby）大統領の権力を擁護する為に仏軍戦闘機ミラージュ（Mirage 2000）を先頭に2月5,6日に新たな空爆を行った。●このことが反勢力武力連合（UFR)側から国際法を犯すもので不正なものだと仏軍の介入が批判されている。それは、チャドの反対勢力がチャド政府に抗議する権利を侵していることであって、内政干渉なのだと抗議している。●フランスの元帥は、仏軍のチャド軍支援はボコ・ハラム・イスラムテロとの戦いの一環として行ったもので、戦闘機ミラージュはチャドの首都ンジャメナから飛び立っていたことを6日に発表した。1990年のクーデタを支援したのはフランスで、それにより前政権のイセーヌ・アブレ（Hissène Habré）が転覆させられ現在のイデリス・デエビィ（Idriss Déby）が大統領になった。●7日の「日曜新聞」（JDD）などが報道している。●チャドには12月初めに現在二重三重に起訴状が出ているアレクサンドル・ベナラが使用権限のない外交官パスポートを悪用してビザ無しでフランスの経済人を引き連れてチャドの税関を通り抜け、しかもイデリス・デエビィ（Idriss Déby）大統領に会っていたことが暴露された。これはエマニュエル・マクロン仏大統領がチャドを訪問する一週間前の出来事であった。●エリゼ大統領官邸の番犬のような任務をしていて偽警察を演じ市民に暴力を振るったこのベナラは、マクロンとの関係が今もなお続いているようだ。このベナラはプーチン側近のロシアの大富豪家マルム・ドッフとロシアマフィア絡みで契約書に署名したことがわかっていて、これがベナラがまだマクロンの大統領官邸から追い出される前の出来事であることからマクロンが追い詰められている。これを暴露したのはインターネット新聞の「メディア・パート」である。

マクロン支持のベナラがロシアのプーチン側近と契約署名 メデアパートが暴露

（パリ＝飛田正夫　／パリ時‎mardi ‎5 ‎février ‎2019　06:55）インターネット新聞の「メディア・パート」は４日、アレクサンドル・ベナラがまだ解任されずに、仏大統領官邸でマクロン大統領の移動進行係りとして勤務している時代にその地位を利用してプーチン大統領側近のロシアの大富豪と事業契約をしていたことを暴露した。ベナラは既に別件で起訴されているが、５月１日のメーデーデモでは警察に偽装して暴力行為を市民に働いていた。また大統領官邸から追放された後もマクロンや司法監察下で会ってはいけないことになっている共犯者ヴァンサン・クラーズ（vincent crase）と密かにカフェで会っていた。そこでの録音テープが「メデアパート」によって暴露されている。その中でベナラ解任後もマクロンが彼を大変に高く評価し支持しているのだという話が出て、ヴァンサン・クラーズが驚いている録画テープだ。この二人の会見が証拠立てられるテープだというだけでなく、マクロンがこの暴力警察まがいの行為をしてみせたベナラをいまも支援していることが大きな不信を仏国民に抱かせている。そういう事もあってかこの録音テープはマクロン政府にとって危険だと見られている。これを暴露した「メデアパート」へパリ検事が４日朝に乗り込んで家宅調査を行ったが、「メデアパート」のファブリス記者が報道の公共の利益と暴露記事資料の出所を明かさない報道の権利があると主張して、この検事と警察らを退却させている。しかしながらこの事件は報道におけるメディアの自由が弾圧されたとして、「メデアパート」は同日記者会見を行い厳しくこの権力の暴挙を糾している。実は同じ様にして５日には国会でデモ禁止を法律的にではなくて行政的に知事が決められるようにする議案が採決される。フランスが自由の国であることはメディアが多くの隠された事実を報道するからで、このプレスの自由が無くなればフランス市民の自由は危険に晒される。「メデアパート」社での記者会見にはメディアとジャーナリストの権利を守るルポルタージュ・サンフロンチエーなどテレビやラジオ局も駆け付けた。