2019年3月2日土曜日

ドイツのネオナチが踏む「躓き石」或いは日本のキリスタン迫害の「踏み絵」の事

(パリ=飛田正夫 /パリ時‎vendredi ‎1 ‎mars ‎2019 20:30)昨年の暮れだったか?何処かの新聞で、この歩道の敷石に挟まった真鍮のプレート「躓き石」の記事を私も見たような記憶があるのです。それで御指摘のような事を私も少し気に掛かっていたのです。つまり、足でこのプレート「躓き石」を誤って踏めば再度の冒涜(プロファナション)を犯すことになるということです。この件で幾つかのニュースを検索すると、そのためにミュンヘン市議会だけがこの「躓き石」を置くことには反対の決定をしていたが、3年来の研究の末に、この5月1日にはミュンヘン市は20個のプレート「躓き石」を初めて置くことを決定したようです。続いて秋には3000ほどのプレート「躓き石」を置く予定だそうです。他のドイツやヨーロッパに置かれているプレート「躓き石」は、既に今では77000個、22ヶ国に渡るということでした。これについてフランスのストラスブールでは展示会と講演があるようです。

Lieu d'Europe - Strasbourg
 67000 Strasbourg
Renseignements :
  03 68 00 09 10
  lieudeurope@strasbourg.eu

●今日の午後に少し散歩をしている時にこのことが気になっていました。ひょっとしてこのドイツの「躓き石」は、日本の歴史の中にあったキリスト教迫害の「踏み絵」の事なのではないかと思ったのです。これらが共に共通しているのは「憎悪」であり「怨念」です。ユダヤ人迫害への「憎悪」や「怨念」を忘れずにむしろそれを焚きつける役割がここに在るとしたら、それは日本の隠れキリシタンが幕府から受けた迫害の象徴である「踏み絵」と繋がっているように思えるのである。私が「踏み絵」を見たのはパリのイエスズ会本部の展示室であったが踏みつけが激しかったようでピカピカに光っていてキリストの顔などは擦切れているのである。同じことをネオナチの人々がドイツの「躓き石」を踏みつけるようなことが、今の右傾化したヨーロッパを考えると今後起きるかもしれないと心配されたのである。

【参考記事】
https://lphinfo.com/munich-des-plaques-commemoratives-individuelles-pour-les-victimes-de-la-shoah/
https://www.jds.fr/agenda/expositions/stolpersteine-comment-un-pave-de-moins-de-10-cm-est-il-devenu-le-plus-grand-memorial-des-victimes-du-nazisme-au-monde-139970_A
https://www.lemonde.fr/europe/article/2018/11/09/nuit-de-cristal-l-allemagne-se-souvient-des-pogroms-dans-un-climat-trouble_5381289_3214.html

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