2019年2月19日火曜日

仏共和国広場でライシテ法を遵守する集会 マクロンとの闘い フィンケルロー罵倒の反ユダヤ主義事件で

(パリ=飛田正夫 /パリ時 ‎mardi ‎19 ‎février ‎2019 11:25)今日の夕刻にパリの共和国広場でライシテ法を遵守する集会が行われることが昨日決まった。 これは今、フランスにおける反ユダヤ主義が騒がれているが、問題はそれを誰が望み誰が何の為に推し進めようと画策しているのかとうことがある。ライシテ法の崩壊の兆しはないと思いますが、それを望み期待しているのにマクロン政府がある。●黄色いチョッキ(ジレ・ジョンヌ)運動のデモは現在の代議制を嫌い、このライシテ法に基づく直接民主儀実現への思いが奥にあるのだと思います。それを突き崩そうとする動きがあるのは仏政府の統合化政策なのであって、このライシテ法を守る為に多くのフランスの庶民がマクロンに抗議していることにもなるわけだ。マクロン政府は、最近の一連の反ユダヤ主義的な事件を引き合いに出しながら、仏共和国の人権の一つでもある「デモ権」の廃止論まで政府はだしてきていて、来週に予定されている黄色いチョッキの第15回目のデモを阻止しようとして、議会で法制化しようとしている。

●そのために反ユダヤ主義を煽っている流れは何処か演技めいていて造作されたところがあると見えるわけだ●仏政府が造成する人種差別を声高に吹聴する雰囲気の中では、フランスは社会党なども反ユダヤ主義の人種差別に対して反対の意思表明を鮮明に出さなければばならない立場に追い込まれているわけです。例えば、フィンケルロー自身はモンパルナス大通りでの黄色いチョッキデモに混じっていたサラフィストに自分が罵倒されたことで告訴は出さないとしているが、反ユダヤ主義協会のクリフ(CRiF)などが人種差別を厳しく批判しているために、左派政党も黙視することで反ユダヤ主義の支持者にされかねない雰囲気になっているからでしょう。

●黄色いジレ・ジョンヌ運動のデモはフランス共和国のライシテ法を尊守する流れに基本的にはあると思います。が、今やその広がりは左右に拡大していて様々な思想の人々が集まっています。つまりイスラム原理主義者のサラフィストもそこには来るようになっていたということです。それを小針膨大に取り上げて騒いでいるのが今の政府側なのだと思います。●ですから左派だけではないのですがその政府が作った舞台の土俵の上に連れて来られて、反ユダヤ主義批判を演じさせられているようなところがあるのです。しかし同時にこれには、3ヵ月も長期化して続く反政府運動の黄色いチョッキデモを終焉させるマクロン右派政権の最後の残された解決法として持ち出されたものだということでしょう。ユダヤとイスラムの対立にそんな利用価値があると見る非常に危険な作戦なのだと考えられます。

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