2018年8月14日火曜日

141人のアフリカ難民船受け入れに 仏共産党市長がセット港を提供

(パリ=飛田正夫 /日本時‎14/‎08/‎2018 06:45)8月13日、地中海難民救助のSOS Méditerranéeのソフィ・ボー会長は行き場を失っている141人のアフリカ難民を乗せたアクアリュウスAquarius号の受け入れを全ヨーロッパに対し、難民受け入れ港の提供を呼び掛けているが、これまでに最短距離にあるイタリアもマルタも受け入れを拒否している。イタリアのマテオ・サルヴィ内相はアクアリュウス号が何処に行こうがそれは勝手だがイタリアだけには来ては欲しくないとサルヴィ内相のツィーターで声明。これを引用してコリエール・デラ・セラ紙では報道している。今回は突如としてフランスの地中海の港セット(sète)の共産党の市長が受け入れ準備があることを声明した。フランスのマクロン大統領が最終許可をだせば実現するとう。マクロンは現在、ベナラ事件の共同責任や大統領官邸の総長の家族の企業への権力関与疑惑で人気が低迷しているので、この共産党の市長に力を貸す可能性がでてきたと考えられる。しかし人命救助が政治的な取り込みに利用されることは、前のサッカーの優勝でマクロンは痛い目に合ったわけだから、注意しているだろう。こういう場合には純粋な気持ちでなければできないのだから、共産党の市長に一任するほうが良いのかも知れない。
6月にはやはり同様にイタリアやマルタ、フランスなどのアフリカ難民の乗るアクアリュウスが拒絶されて、最終的に受け入れをしたのは1300キロも離れたスペインのバレンシア港であった。アフリカ難民を乗せた船アクアリュウスAquarius号はもともとは研究船であったが、これがSOS Méditerranéeや国境なき医師団の人命救助船に使用されている。船は英国領ジブラルタルに所属しており、アクアリュウスが研究船に戻ることを要求している。

【参考記事】

https://www.corriere.it/politica/18_agosto_13/aquarius-toninelli-il-regno-unito-si-assuma-sue-responsabilita-6a8053ec-9ed3-11e8-85a1-8239add4b598.shtml
https://www.lemonde.fr/europe/article/2018/08/13/gibraltar-annonce-qu-il-va-retirer-son-pavillon-a-l-aquarius_5342106_3214.html
https://www.lemonde.fr/europe/article/2018/08/13/migrants-sos-mediterranee-appelle-l-ensemble-des-etats-europeens-a-prendre-leurs-responsabilites_5341975_3214.html

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